達人リコメンドの四国〜グルメは巡る里帰り

1.緊急事態宣言
 どこまで続くコロナ騒動。三密回避に人流(じんりゅう)抑制、県境を越えての移動は自粛ですが、しっかりと対策を施しての里帰り。事前にPCR
検査を受けて、マイ消毒剤を持ち歩いて、現地の友人と待ち合わせすることもなく、夫婦二人、自家用車で徳島から順打ちルートで美味しい場所
だけを点で巡ってみました。今回は、好きなお宿、好きな食べ物、もう一度行きたい場所とポイントをしぼって南無大師遍照金剛という行動パターン
に徹しました。
  

2.徳島
 「麺王」徳島と言えば、エライやっちゃヨイヨイの阿波踊りですが、それ以上に有名になったのが徳島ラーメン。近年のラーメン人気は凄いもので、
食べログ、SNSなどで語る人が多く、時代に乗り遅れたく無いから人気店に行ってみるのですが、塩分が強かったり、豚骨の香りが鼻に付いたり、
単価が高かったりと、評価が大変です。私の好きなラーメンは、スープや麺、具材など関係なく、「もう一度食べたくなるもの」・・・という基準ですか
ら、受験勉強していた頃に作ってもらった出前一丁、大学に通っていた頃食べた天下一品のこってり、高松で飲み歩いた後に行った波止場の幸ち
ゃんなど。そんな基準ゆえ、当てになりませんが、最近のヒットは国道11号BP沿いの麺王川内店の徳島ラーメン。味よし、具材よし、コスパよし、
ギョーザよしの優れもの。スープが少し辛いから生卵割ったらグッドフィーリング。今回の里帰りでは、天候の加減もありましたが、眉山を眺めるよ
り先に麺王、帰りも宇和島から徳島経由というか、麺王経由で大鳴門と明石海峡を渡って帰還しました。

  

  

 「桂蘭」徳島の夜と言えばアクティ21で待ち合わせて紺屋町・秋田町というのが定番ですが、今回は自粛。JR徳島クレメントホテルのお食事付宿
泊プランを選択しました。自粛といえば、久々に阿波人形浄瑠璃を見ようと十郎兵衛屋敷へ行くと、蔓延防止の観点から、GW期間中は休館。阿波
踊り会館も眉山ロープウエイも渦の道も同様ですから、見るとこありません。早めにチェックインするも、天候不良で眉山山頂は雲隠れ。早めの夕
食は、桂蘭で中華3点コース。阿波尾鶏で油淋鶏、鳴門鯛の蒸し物、阿波牛のステーキに鳴門若布入りフカヒレスープと豪勢に。テーブルも大広
間にポツンと2人で密なんて概念からほど遠い状況、しかも夫婦二人ゆえ会話も無く黙食という最高のシチュエーション。最後は、タピオカドリンク
と胡麻団子でフィニッシュ。こんな徳島の夜も有りですね。

  

  

     

 「カフェクレメント」徳島の朝は、眉山にご挨拶から。前日とは打って変わって天気はファイン。通常はビュッフェスタイルの朝食ですが、コロナ禍ゆ
えお膳盛の和食スタイルの徳島三昧。竹ちっかにフィッシュカツ、鳴門金時の甘露煮、蓮根・筍・アサリの炊込みご飯などがラインナップ。「トト様の
名前は、カカ様の名前は、」なんて人形浄瑠璃の一節を語りたくなるほどの逸品。クレメントいいね!

     

  

 徳島では、コロナ退散祈願。日和佐の薬王寺で厄落とし。いつもは、男厄坂42段に1円玉を並べて身の回りの悪いことを落として帰ってきました
が、今回は自分だけでなく世界レベルの災いのコロナを退治するためにも、全ての階段、女厄坂33段、男厄坂42段、還暦厄坂61段に1円玉を置
いて祈りました。さてさて効き目あるやろか?

  

  

     

  

3.馬路
 「馬路温泉」日本中で一番好きな場所、村を楽しむ3つの方法は「@時間を忘れてゆっくりするA新鮮な空気をたっぷり吸うB笑う、食べる、よく
眠る」・・・はい、2日間ゆっくりさせていただきました。食事は地産地消。初日はアメゴの塩焼きと山菜の天婦羅、2日目は、地鶏とアメゴの唐揚げ
柚子風味とうなぎの蒲焼。派手さはないけど心温まるラインナップで馬路を満喫。土佐鶴酒造の柚子酒で乾杯、デザートは柚子アイスでロフト仕様
のお部屋で安田川の流れる音を聞きながら眠れば、パンデミック騒動なんてどこ吹く風。

  

  

     

  

 今回の観光は、ごっくん工場の柚子の「ゆずの森」と観光案内所の「まかいちょって家」しっかり柚子製品を購入して地域貢献。特別村民として
村役場を訪れましたが、コロナ禍ゆえ新しい村長と「ごっくんドリンク」で乾杯できずに終わりました。ただ、帰り際にフロントで精算しているとお風呂
から出てきた前の上治村長と遭遇、村長室で村の素晴らしさを語って、朝日出山の大杉を紹介していただいた事を思い出しました。

  

  

  

  

4.北川
 「カフェ・モネの庭」ランチは、龍馬パスポート押印対象の「クロケット・ボンブ」四万十ポークと玉葱のシンプルな素材に、デミソースと北川村産柚
子の皮でインパクトを付けた真ん丸コロッケ、北川村産「柚子」の効いたクリームソースと共にとガイドブックに書いてありましたが、現物はもっと豪
勢、付け合わせのお野菜たっぷり、サラダ、スープ、パンと一緒に召し上がれって感じで、お腹いっぱい夢いっぱい。絵画から出てきたような庭と
共に大いに満足です。

  

  
 マルモッタンは、水の庭、ボルディゲラの庭、花の庭と3つの庭を観賞。天候に不安はあったものの無事帰還。あとは、安田町のまちなみ交流と
土佐鶴酒造の本社を見学して安田川を遡上、馬路村まで戻りました。

  

  

  

  

5.高知
 「大黒堂」メインはカツオの塩タタキ。うつぼの唐揚げ、シマアジの刺身、キンメの煮付け、ブリカマの塩焼き、まぼろしの焼き飯でフィニッシュで
す。前回の高知泊ではオープンと同時に暖簾をくぐるも予約なしでは入れない状態で、地元の人が好む超人気店ゆえ、早い段でネット予約。GWも
重なってかお店はバタバタ、機械の調子が悪くクレジットカード支払いが不可、個室を早くから予約したものだから、10名以上座れる広いお部屋で
2人きり。美味しくゆったりと食事できたので極楽ゴクラクって感じですね。

  

  

  

  

 観光は、まずはのいち動物公園。敷地は狭いけど至る所に飼育員の努力が見られる優れものです。今回は、人気者のワオキツネザルが、双子
の赤ちゃんを産んだとかで子育て状態で展示。呼び物の、ハシビロコウも健在。最初に檻を覗いたら、後方で動かない状態のまま。室内で飼育し
ている個体の写真だけ撮影しました。シマウマ・キリン、カワウソ、ビントロングなど見てからイベントスペースでランチ、時間を置いて再度、ハシビ
ロコウの前に。今度は元気に前方に出てきてくれました。最初は麦わらを加えたまま、落としてジャンプ、じっと見つめられて仲良しになった気分に
なってから檻の前を離れました。

  

  

  

  

 翌朝一番に坊さんかんざしの五台山、竹林寺の横の牧野植物園に。回廊を進んでハンカチの木を観賞、麻薬の原料のケシの花(栽培許可証も
展示)とびカズラにナンジャモンジャ(ヒトツバタゴ)、ランの花が佇み、オーストラリアのボトルブラッシュなど、高知出身の植物学者の牧野富太郎
の業績を記念して開設された植物園は広くて見どころいっぱいです。
      

  

  

         

  

6.土佐清水
 「民宿いさりび」清水鯖のお刺身を求めて四国で一番遠い所まで足を延ばしました。けれどもGWは鯖の漁をしてないので今回はお口に入りませ
んでした。夕食は、カツオのタタキとブリの塩焼きと四万十ポーク。朝食はしっかり脂の乗った鯖の干物。とれとれで美味しいのですが、やっぱお刺
身が欲しかった。ランチも足摺黒潮市場でカツオのタタキとモイカのお刺身。こちらでも鯖のお刺身はおあずけ。次回こそはと決意を新たに清水か
ら西海岸を北へと進みます。

  

  

  

  

 観光は、民宿からの日の出。寒い時期にはダルマ朝日が見えるそうですが、早起きして地球の息吹、天体ショーを見せてもらいました。今回は、
ジョン万次郎資料館とリニューアルした足摺海洋館と海のギャラリーを見学。海のギャラリーでは、体験型観光の一つキャンドル作りに挑戦しまし
た。小さなグラスに砂を敷いて、小さな貝殻を並べてロウを流し込みます。完成品は宝石みたいな色合いで、火を点けることなく大切にしまってお
きたいですね。こちらでは、タカラガイやヒオウギガイなどが美しく展示されています。
  

  

     

    

7.宇和島
 「ホテルイシバシ」旅の終わりは愛媛の終着駅・宇和島です。お食事は宇和島三昧、牛鬼さんと一緒に郷土料理のフクメン、丸寿司、フカの湯引
き、ホウボウの煮付け、カツオとイカとタコのお刺身、地物野菜の天婦羅、冷素麺、伊予牛のステーキ、宇和島鯛めし、デザートは伊予柑で大団
円。最終日にして食材は伊予オールスターズで満腹。翌朝も焼き鮭と生卵のスタンダードな朝食にじゃこ天が合流。天候の問題もありますが、愛
媛県の観光はここだけ。道後も大洲も今治や石鎚などにも目もくれず、最終日は宇和島から徳島、徳島から淡路島経由で、グルメは巡る里帰りを
終了しました。
  

  

  

  

     

8.里帰り
 例年この時期は四国を旅することにしていますが、今年は制限が多く、県境をまたいでの移動などは「もってのほか」的な世相でしたが、私とし
ては、あくまで里帰りとして夫婦2人だけで徳島から高知、宇和島を巡りました。たくさん好きな場所を巡り、好きなものを食べてきましたが、両手
離しで喜べませんので、総括としてはりまや橋の写真で締めくくります。早くパンデミック騒動が終わって自由な旅ができますように。

     

     

令和3年5月14日記(旅は4月29日〜5月5日)


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