2019ラグビーワールカップ〜日本(JAPAN)Tour9-10

Tour9〜横浜(10月26日〜28日)
 10月26日、前人未到の3連覇を目指すラグビー王国ニュージーランド。前回大会では開催国でありながらも決勝トーナメントに進めなかったイン
グランド、日本からエディさんを引き抜いてのこの大会、ラグビー発祥の国として、エリスカップを取り返すのか。準決勝に日本の名前が無いのは
寂しいけれど、それは次の大会以降の課題として、一生に一度の日本大会を楽しもうと思います。横浜にも慣れて定宿、お馴染みの店もあり、桜
木町や関内を散歩するのも定番になりました。

  

  

  

 17:00横浜スタジアム、ニュージーランドVSイングランド、スタジアムはこれからの戦いに備えて熱狂的。ニュージーランドの黒、イングランドの
白、少し寂しそうなゴールドのオージーや緑のアイルランドや南アフリカ、もちろん紅白のジャパンのジャージを着た観客も多数のお祭り気分です。
国歌斉唱に続いてオールブラックスのハカ、カカオパンゴに対するイングランドは白のV字をかたどった陣形で受ける。キックオフはイングランド、電
光石火のスピードで奪ったボールを13番トゥリアギがゴールに運ぶ。いきなりの0対7、攻める黒、守る白の図式で時間が流れる。特に白の3列の
タックルが黒の侵攻をことごとく止める。前半最後にPGを加えて0対10で折り返す。

  

  

  

  

  

 さて後半、力と力のぶつかり合い、体力勝負か集中力、応援はイングランドのスイングローの合唱の歌声が響き渡る。「オールブラックス」コール
が聞こえない状況で、スタンドは白が優勢。続いてPGを加えて0対13、ワールドカップでオールブラックスが負けるシーンを見ることになるのか。王
者の力はそんなもんじゃ無いし、逆境に打ち勝って来たからこそ不敗神話が語り継がれると信じて、展開を見守ります。黒の波を止め続けてきた
白、自陣でのマイボール・ラインアウトを奪われ黒の7番アーディ・サベアがトライ、ゴールも決まって7対13で場内「オールブラックス!オールブラッ
クス!」というコールがヒートアップ。王者の猛攻が始まる予感も、分厚いディフェンスでことごとく芽を摘まれペナルティー、ラインアウトの要のサミ
ュエル・ホワイトロックが熱くなってペナルティー、終わってみれば7対19・・・しっかり守って、確実に得点を加えたイングランドの勝利。エディーマジ
ックと表現するのが妥当なのか、インタビューでも「この日のために2年半準備してきた。」と答えていました。強いイングランドの前に、オールブラッ
クスのワールドカップ不敗神話が崩壊した凄い瞬間に立ち会えました。これだからラグビーの応援、やめられませんね。

  

  

  

  

  

  

 10月27日、前夜は歴史的瞬間に立ち会って、お気に入りのてげてげで乾杯、美味しく食べてしっかり飲んで、しかも周辺観光情報も教えてもらっ
たので、朝から野毛山動物園、山下公園、港の見える丘公園、大さん橋埠頭を散歩、歩き疲れて関内から新横浜のスタジアムに向かいます。


  

 18:00横浜スタジアム、南アフリカVSウエールズ、昨夜に比べて日本人が多いようで、ジャパンの勝利を見込んでチケットを購入した人が集まっ
たのでしょうか。両国共に好きなチームですから、どちらを応援するか迷いましたが、私はジャパンに勝った南アフリカ、奥様はダン・ビガーが男前
だから(?)ウエールズを選択しました。正直、緑勝て、赤勝てと両チームをサポートしてナイスゲームに期待です。国歌斉唱、いつも高らかに胸を
張って歌いますが、特に南アフリカ国歌、好きですね。「レット・アス・リブ・アンド・ストライブ・フォー・フリーダン・イン・サウスアフリカ・アーワラ〜ン
ド!」
  

  

  

  

 キックオフから緊迫、敵陣、反則、PGの繰り返し。しかも、デクラークVSギャレス・デービスの天才スクラムハーフ対決、両者譲らずハーフからの
ハイパントキックで敵陣深く攻め込むという同じ戦術で、9対6で前半終了。後半最初はウエールズのPGで9対9の振り出しに。最初のトライはボク
ス12番(ダミアン・デ・アレンド)から、センターらしく相手ディフェンスを引きずっての技ありの一本、ゴールも決めて16対9とボクスリード。デクラーク
の動きもさらに輝きを見せるが、ウエールズもスクラムから回して11番(ジョシュ・アダムス)のウイングらしいトライと難しい角度のゴールをリー・ハ
ーフペニーが決めて16対16に。残り15分、同点の場合は延長?決着が付かなきゃどうなる?なんて思いを巡らせながら身を乗り出す。均衡した力
ゆえ一つのミスが命取り、自陣で戦わず敵陣で、PG決着か堅い守りを避けてのドロップゴール?守るウエールズ思わずオフサイド、ハンドレ・ポラ
ードのキックがゴールポストの上を通過して19対16とリード。残りの時間守り切ってノーサイド。前夜と違った形での壮絶な一戦で、またまた凄い
瞬間に立ち会えました。
  

  

  

  

  

 ラグビーワールドカップ、残り2試合。決勝はイングランドVS南アフリカ、3位決定戦はニュージーランドVSウエールズ。どちらも興味深いカードで、
一生に一度のカーニバルを大いに楽しもうと思っています。エリスカップは、誰の手に・・・


Tour10〜東京・横浜(11月1日〜3日)
 11月1日、最後のラグビーワールドカップツアーに備えて、決勝トーナメントのルールを確認。フルタイム同点の場合は「@前後半各10分の延長
戦Aスコアすれば終わりのサドンデス方式の10分間の延長戦B5人ずつのコンバージョンキック合戦C1人ずつサドンデス方式のコンバージョン
キック合戦」完全に決着をつけます。過去に延長戦にもつれ込んだのは、ウイルキンソン躍動の2003年のイングランドVSオーストラリア、映画イン
ビクタスの舞台1995年の南アフリカVSニュージーランドの2回。今回はどうなるのかドキドキ、ウキウキで久々の新宿からの東京スタジアム入り。

  

  

  

  

 18:00東京スタジアム、ニュージーランド(オールブラックス)VSウエールズ(レッドドラゴン)は、試合に先立ちダン・カーターがトークゲストで登
場、オールブラックスのプライドにかけて3位決定戦に勝利を残して欲しいという言葉を残して、いざセレモニーへ。さすが11月、風が冷たくて半そ
でで観戦は無理。開幕戦では「暑い暑い」言うてたのに寒い。黙祷、国歌斉唱、キアラン・リードがリードするハカ・カマテからのキックオフ。オール
ブラックス、モウンガのPG失敗の跳ね返りから1列ムーディーのトライ。王者の猛攻が続いてボーデン・バレットもトライで14対0と先行。ウエールズ
も15番エーモス意地のトライを返し7点差、レッドドラゴンの猛攻でPG1つ加えて4点差。流れを止めたのはオールブラックスのベテランWTBのベン・
スミスのトライ2つ。幻のトライもありましたが、前半を終えて28対10とオールブラックスがリード。

  

  

  

  

 ハーフタイムに上皇ご夫妻がご来場、この寒さお風邪など召しませんようにと祈願しながら、こちらもマフラータオルを首に巻く。後半も始終オー
ルブラックスがボールを支配してフルタイム47対17でラグビー王国のプライドを保ち3位をキープしました。セレモニーは、この一戦をさばいたレフリ
ーとここまで検討してきたウエールズに拍手、オールブラックスには銅メダルが授与されます。インタビューも、今日でニュージーランドのヘッドコー
チから勇退するスチーブ・ハンセン、ウエールズのヘッドコーチを勇退するウオーレン・ガットランドに大きな拍手。キアラン・リード、アラン・ウイン・ジ
ョーンズの両キャプテンも代表としては引退、この大会を最後に世界のラグビー界から一歩下がる人、大きく飛躍する人も居ますし、素晴らしい対
戦、大会に大きく拍手。そんな皆さんに感謝して新宿で乾杯、明日に備えました。

  

  

  

  

 11月2日、2019年ラグビーワールドカップもいよいよ決勝。9月20日から決勝のこの日までラグビーファンとして最高の毎日を過ごしてきましたが、
終わった後はどうなるのか・・・などと考えながら、横浜、最後のファンゾーン訪問です。崎陽軒のシウマイ弁当食べて乾杯、アトラクションを見学し
て、イングランドサポーターとゴッド・セイブ・ザ・クイーンなどを歌って、いざスタジアムへ移動です。新横浜駅からスタジアムへの道はカーニバル、
パブは満員でワクワク気分の大人でごった返し、国旗を振り回して行進するサポーターも居て、日本とは思えない賑わいを見せています。イングラ
ンド国歌、南アフリカ国歌、どっちも好きで、どちらも好きなチームですから両国応援。いや、オールブラックスを封じ込めたラグビーの母国イングラ
ンドを応援してスイングローを合唱しようと白いジャージを着用して応援席へ。リュックの中にはこっそりとマスコットのボッキーを潜ませています
が、カモ〜ン、イングランド!
  

  

  

  

 18:00横浜スタジアム、イングランドVS南アフリカ(ボクス)の決勝戦。キックオフから緊迫、前半早々イングランドのスクラムの要、3番カイル・シン
クラーが負傷退場。これが大きな誤算で以降スクラムがうまく組めず最後まで立て直せなかったことが、この一戦の勝敗を分けたようです。まずは
ハンドレ・ポラード、南アフリカのPGが決まる。イングランドの攻撃がボクスの分厚いディフェンスで止められ、激しいプレッシャーでゲインラインを切
れず信じられないハンドリングエラーも重なって、よそ行きのイングランドは、エエトコなしで前半を終える。スコアは6対12、双方ノートライで南アフ
リカの上手さが際立つ。
  

  

  

  

 後半開始、スクラムがうまく組めないイングランド、ボクスも1列交代でスクラム強化。我らがビースト、テンダイ・ムタワリラがピッチから出て高み
の見物に回りました。後半もポラードのPGから始まって両国PGを加えて残り20分で12対18と6点差のまま緊迫。観客席から「スイングロー・スイー
ト・チャリオット」と後押しするも集中力を欠くイングランド。ここでボクス爆発、走り屋と呼ばれたWTBマピンピがタッチ際を突進、パントでキックパ
ス、拾った味方からボールをもらってトライで、ゴールも決まって12対25とリード。始終チョロチョロとボールに絡んで、蹴って走って回して守るスクラ
ムハーフのデクラークと言い、小さな2人が動き回ってイングランドに攻撃をさせません。あと10分、エディーイングランドが2トライ2ゴールを返せる
か、いつ爆発するか。イングランドの展開からボールを奪い取ったのは、ボクス、もう一人の小さな巨人WTBチェスリン・コルベが勝利を確信させるト
ライ。残り5分、イングランドの希望も奪い取って12対32でボクスの勝利、攻撃と防御に勝った南アフリカの優勝です。

  

  

  

        

 最後のセレモニーは、前回大会優勝キャプテンのリッチー・マコウが、ランドローバーに乗ってエリスカップ(優勝杯)を中央に運ぶ。運転手が、ジ
ャパンのリーチ・マイケルだったりします。プレゼンターは、秋篠宮皇嗣殿下、安倍総理大臣、ワールドラグビーのビル・ボーモント会長、準優勝のイ
ングランドに銀メダル、優勝チームの南アフリカに金メダルが贈呈されました。南アフリカのキャプテン、シヤ・コリシにエリスカップが手渡され、大き
く天に捧げて、ボクス勝利のダンスでフィナーレ。コシシケレイリ、アフリカ・・・神よ、南アフリカに祝福を。

  

  

  

  

     

 我が家のワールドカップツアーもボクスのマスコットのボッキーと共に祝杯をあげて、めでたく大団円。エキサイティングな44日間に感謝です。

     


Nkosi sikelel' iAfrika Maluphakanyisw' uphondo lwayo,
Yizwa imithandazo yethu, Nkosi sikelela, thina lusapho lwayo.
Morena boloka setjhaba sa heso, O fedise dintwa le matshwenyeho,
O se boloke, O se boloke setjhaba sa heso, Setjhaba sa, South Afrika - South Afrika.
Uit die blou van onse hemel, Uit die diepte van ons see,
Oor ons ewige gebergtes, Waar die kranse antwoord gee,
Sounds the call to come together, And united we shall stand,
Let us live and strive for freedom In South Africa our land.


  

  

  


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