心の旅〜リコレクション
二島〜心地良き空間 
 ♪ようこそ〜皆様〜ご機嫌よろしゅう〜歌って笑ってフラワーショー〜♪
 ♪どうぞ〜よろしく願いまぁ〜す♪

  京都、福井、高松と生活の中心が移り変わり、大阪を忘れていた私が故郷に戻って最初にしたことは、この街の良さを発見することでした。
(昭和63年6月頃)
 一人で道頓堀を歩いて、入った空間が「演芸の浪花座」・・子供の頃テレビの前で見ていた「角座アワー」が目の前で再現されている。この空間
は過去でなく、まぎれもない現在です。華ゆり・ぼたん・ばらの三人組・フラワーショーのテーマを聞いて、パワフルな舞台を拝見し、懐かしい響きだ
けでなく、「継続は力」なんて言葉と共に、私にとって、大阪が心地良い居場所であると確信しました。

 人生は、自分の最も心地良い空間・居場所を探す旅かも知れません。現在のお代官様は、いつもの二島メンバーと居るときが、最も心地良く幸
せな時間です。けれど、今がゴールではありません。 もっと居心地の良い場所があるかも、今の場所がもっともっと心地良い場所になっていくかも
知れません。そんな空間を探す旅は続きますが、未来を展望すると共に、過去も振り返らなければなりません。「昔は良かった」なんてセリフは、
大嫌いですが、ちらりと過去を振り返りましょう。

 平成16年6月20日某協会発行の「建協だより80号」に掲載の文章をそのまま、このコーナーで再録してみます。

 テーマは「バドミントン〜誰もができるスポーツいらんかえ?」 



へたれ〜バドミントンとの出会い 

 私はもともと身体も硬く、小学生の時は運動音痴で、鉄棒で逆上がりさえできない子どもでした。中学に入って最も楽なスポーツは?と考えて入
ったクラブが、バドミントン部。「羽根つきごときで、基礎トレするんかい!」などと思いながら、挫折。引越しも重なり、クラブ活動から逃亡。高校入
学、ほこりにまみれたラケットを高い金出して購入したことを思い出し、学習能力ないのか、またもやバドミントン部へ。基礎トレ、フットワーク、基礎
打ち・・・の連続。当然、身体がもちまへん。同級生は6人。私の実力は、ダントツの6位で3年間下手クソをキープし続けました。まあ逃亡せんかっ
たことだけが救いかな・・・・・・。

  こんなへたれの私ですが、卒業後もなぜかバドミントンを続けることなんと25年。格闘技はダメ、走ることもあかんし、球技に至っては、バスケに
サッカー、野球にテニス、ゴルフにパチンコなんから何まであきまへん。残されたスポーツは・・・・これだけだったのでしょうか。




楽しみー継続は力

 学生のスポーツは、勝つこと、強くなることを目標として日々精進努力します。社会人にもなると楽しむため、あるいは汗流した後のおいしいビー
ルを飲むために身体を動かすことが主流になります。バドミントンも学生は基礎練習中心で社会人になると試合、特にダブルス中心の活動をする
ようになります。

 通常の試合は、15点3セットで、サーブ権のある方が、得点を重ねるという単純なゲームです。ダブルスの魅力は共同作業による攻防戦で、高さ
1.524mのネット越しに、6.1m×13.4mのコートの中、ラケットで羽根を打ち合うだけのものですが、攻守のフォーメーション、ショットの選択、手首で
打つか、肘を使うか、語り始めたらきりがありません。下手でもクリアー(高く深く打ち上げる基礎ショット)とスマッシュさえ打てば、何とか試合が成
立するのです。

 『継続は力なり』でしょうか、学生時代いやいや続けていたバドミントンが、社会人のサークルでは、楽しくて楽しくて。また、アフターのビール
は・・・最高です。現在も週に2〜3回、仕事の合間をぬって羽根を打ち続けています。




昭和〜心の師匠 

 高松在住時代の私の師匠は、学生の時、香川県代表で全国大会に出場する程の実力者でした。いつも、やっとまっすぐに打てるようになった奥
さんと、自分の身体より大きなラケット背負った小さな子供を連れて、練習会に現れます。初心者が、一生懸命打つ姿を見てニコニコ。上級者には
笑顔でワンポイントアドバイスを。若い女の子に声かける私たち若手を見て、「ミックスダブルスしてみたら?」なんていつものスマイルで提案してく
れました。空振りする奥さんを見て軽いツッコミを入れ、ラケット持った子供に軽く羽根を投げて、打たせたりもします。どうしてこれ程までの実力者
がこんなに謙虚なのか、いつも疑問に思っていました。

 サークルの宴会で、師匠にそんな疑問をぶつけてみると、「スポーツは楽しむもの。バドミントンだって同じで上手も下手もない、男性も女性も実
力差なんて全く関係なし、羽根を打つ喜びを味わえる人が、楽しくプレーできたらそれで十分じゃないか。そして、そんな仲間が集うサークルを続け
るために、力を貸して欲しい。」と、今思うに、もったいない言葉を頂戴したのでした。昭和の終わりの頃の話です。

 この時、この言葉を私のバドミントン人生における座右の銘とすると共に、この人を心の師匠とし、バドミントンの実力は別として、少しでも師匠に
近づける努力をしようという決意を固めました。この言葉を胸に、時代は昭和から平成に。私は、高松から大阪へ。
 そして師匠は、高松から・・・天国へと旅立ったのでした。師匠との約束も果たせず、力になる事もできずに永遠の別れを迎えてしまいました。そ
して・・・師匠の言葉、あのスマイル、一挙手一投足が、私の心に深く刻み込まれたのです。




平成〜二島杯

 時代は平成。どこに行ってもバドミントンを続けます。継続は力、苦しんで上達 するより楽しく上達しましょう。そして、私たちと一緒に羽根を打つ
喜びを味わいましょう。現在、私は生まれ故郷、大阪の片田舎、門真に戻ってそんなサークルを運営しています。また、そんな大会を開催します。

 平成16年4月25日、第六回二島杯の開催です。いつもの場所で、いつものシャトル。いつものメンバーで楽しく一日を過ごしましょう。7チーム総
当りによる団体戦。チーム編成は私の家のパソコンで決めました。60分5本勝負、すなわち15点1セットマッチを5つで勝敗を決定します。対戦相
手は、両チームのキャプテン同士の話し合いで決めて下さい。飛び込み禁止、怪我の無いように。今回ご参加の55名の皆さん、羽根を打つ喜びを
味わいましょう!さてさて、今回は誰のチームが優勝するのでしょうか。

 天国の師匠、果たせなかった約束を今、私の地元で実行しているつもりです。少しでも私、師匠に近づけたでしょうか・・・
 誰もができるスポーツ、バドミントンいらんかえ?あなたも一度、どこかのコートでご一緒しませんか?継続は力、楽しくうまくなりましょう。

羽根を打つ喜び・・・味わいませんか。


〜高松より来場の師匠の奥様と二島で再会〜

エピローグ〜今 

 へたれな私は、今でも練習が嫌いです。一分一秒を競い合い、勝つ事に情熱を傾けているアスリートの皆様の事は、心の底から尊敬していま
す。けれど、数少ない勝者に対し、星の数ほどの敗者が居るはずです。勝てないからこそ「継続は力」なんて言葉で逃げているのかも知れません
が、価値観は違えども「楽しい」と思える事が一番ではないでしょうか。

 昔は良かった?悪かった?そんな事は、関係ありません。

 現在・・今が良ければ、一番幸福じゃありませんか。

 そして、未来に向けても、いつでも、「今が一番楽しい」って思える自分でありたいと思う今日この頃、そんな『心の旅』を続けていきたいですね。

 ♪それでは皆様〜お元気で〜ま〜たの会う日を楽しみに〜♪

 ♪それじゃ〜皆様〜さよ〜うな〜ら〜♪

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